コロナ禍による正義戦争

コロナ騒動も一年以上が経ちましたが、日本だけでなく世界を見てもいまだに落ち着く気配がないし、収束するまでまだまだ時間を要するだろうなと思います。

早く収束して気軽に旅したいけど、今年はまだ海外へ気軽に行けるようにはならないんだろうな。そして夫は、フジロックに行きたいフジロックに行きたいフジロックに行きたいと嘆いているけど、多分今年もフジロックは無理だろうな。一年で一番楽しみにしているのがフジロックらしいのでかわいそうだけど。

現状を嘆いたところでコロナが今すぐ消えてくれるわけじゃないし、なるようになる、なるようにしかならない と思っています。一進一退を繰り返しながら手探り手探りなのが現状で、疫病や天変地異など地球上ではこういうことが繰り返し起きてきたのだろうなと。でも、最終的にはなんとかなってきたのだろうから、時間とともに状況は変わるだろうし、今できること・今あるものに目を向けて楽しく生きていければいいかなと。

コロナ禍で一番強く感じたのは、コロナも怖いけどそれより怖いのは人間だということ。この一年、いろんなことが浮き彫りになってきたような気がします。

私たち夫婦はうがい手洗いマスクには気を付けるけどそこまで神経質にはなっておらず、外でワイワイ集まって遊ぶのは控えているけど友達を自宅に招いて遊ぶことはあるし、夫と二人で買い物に出かけたり外食することもあります。在宅勤務と出社を織り交ぜて働いているため、通勤するために混雑した電車にも乗るし、なんだかんだ普通に生活しています。

私たちみたいな生活スタイルの人もいれば、外に出るのが怖くて自宅で籠っている人、気にせず外で動いている人、外に出たくはないがリスクの多い現場で働いている人などさまざまなんだと思う。

生活や環境によりコロナに対しての価値観や対応が違うのは、当たり前で仕方のないことだと思う。ただ、自分の当たり前と人の当たり前は違うわけで、自分のやり方を押し付けたり自分の考えや対応と異なる人達を攻撃するのはいかがなものかと思う。見ていて気持ちのいい物じゃない。

これは今回のコロナにおいてだけではなく歴史を振り返っても思うのだけど、正義感は本当に怖い。戦争なんかも結局は己の正義と相手の正義のぶつかり合いで、どちらも自分の言い分があり、どの立場や視点で見るかによって正義か悪かなんて変わってくる。どちらも正義であり悪だといえる。

自分の考えが正しい＝相手は間違っている

自分は正義＝相手は悪

だから力や言葉でねじ伏せてでも、わからせなきゃ！！

これってとても自己中心的だし、自分の正義を証明したいがために相手を批判しなじる姿はとても醜い。感情的にヒステリックに違う価値観を攻撃しあって、なにが生まれるんだろう。もっと落ち着いて意見の交換をしたり、相手の考えを聞いてみようとは思わないのだろうか。なぜ0か100かでしか物事を考えられないのか。なぜ盲目的に自分は正しく、相手は間違っていると思い込めるのだろう。ただの価値観の違いであって、どちらが正解なんて判断できんだろう・・・と私は思う。

人への配慮や思いやりは必要。郷に入れば郷に従えを念頭に置き、後は各々自分の生活をすればいい。マスクに関して「効果が実証できないから必要ない。コロナ脳め」と騒ぐ人もいるが、このご時世、公共の場でのマスクは周りの人に対しての思いやりである。自分を中心に世界が回っているのではない。特に施設や機関が求めるのなら、それを利用する人は従うのがスジではなかろうか。

だからといってマスクをしていない人を迫害したり、県外ナンバーの車を見つけて制裁を加えたりする人たちは身勝手だしバカだと思う。正義というもっともらしい理由をつけ、憂さ晴らしでいじめをしているだけじゃないか。そうやって人を裁く権利などないし、相手の事情も知らず考えることもなく、自分がスッキリするために誰かを叩くのは稚拙でしかない。

ストレスや不安にさらされると、人は誰かを攻撃せずにはいられなくなるのだろうか？そんなことをしたところでストレスや不安がなくなるわけでもないのに。攻撃の裏側に潜んでいるのは、いろんなことに対する不安と不満なんだろうなと思う。でも不安な人たちがお互い攻撃しあうことでプラスの何かが生まれるとは思えない。もっと自分も人もしあわせになる方向に目を向けエネルギーを向けられたらいいのに。